購書記録2022/10/1
【最近買った本】
2022/10/1 千葉の某ブックオフにて。
奈良本辰也は読むと意外に面白いが、歴史読み物の量産作家というイメージで、死ぬ前にほとんど忘れ去られてしまった感じである。立命館大学で文学部長まで務めたのに学園紛争で学界を去るなど経歴がいろいろ気になる人で、そのあたりがわかる著作を探している。
『Jコミック作家ファイル・BEST145』(河出書房新社)
昔よく読んだ。1999年刊行だからバガボンドは3巻、風光るは4巻しか出ていない。145人の作家をとりあげて、評者には大谷能生・斎藤環・鶴岡法斎などの名前もみえるが、いずれも作品をマンガの歴史に位置づけようとするあまり、なんだか抽象的な評価ばかりで、マンガを読んでいないとさっぱり面白くないというものが多かった。
『小松左京マガジン 第48巻』
なぜかこれだけあった。これがあったら普通他の号もありそうなものだが。小松左京と加藤秀俊の合作小説なるものが載っている。
長谷川裕一『飛べ!イサミ ダッシュ1巻』(テレビコミックス)
コミック版の続編、1巻だけ、汚いという状態だったが、懐かしくなって買ってみたら直後にアニメの配信がネットで始まった。見ようかな。
プレートテクトニクスを日本に紹介しながらこういう本も書いている。
ある日突然超能力に目覚めた男が社会に巻き起こす騒動を描く、らしい。いずれ読みたいと思ってずっと先延ばしになっていたのを買ってみたが、3と4はいつ手に入るやら。
水田美意子『孤島ピエロの殺人同窓会』(宝島社)
なつかしい。12歳のデビューということで話題になった。もちろんたいして面白くはなかったのだが、皆殺しにされそうな状況で自分がバカにされたことに怒って、主人公たちがなんとか助かろうとする努力をぜんぶ台無しにしてしまう人がいてそこがリアルだった。あと作中で何度も繰り返される「うら、むったまいと」という謎の言葉が、「タトゥー今村」という人名のアナグラムだったというのが最後に明かされるだけでストーリーにはなんの意味もなかったのが衝撃的だったのをいまだに覚えている。
他、計94冊。最近の新しい本をいち早く安く手に入れるより、昔読んだ懐かしいものを見つけるほうがうれしいというのは、年を取ったということか。