DEEP FOREST/幻影の構成

読書記録。週2冊更新。A:とても面白い B:面白い or ふつう C:つまらない D:読むのが有害

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

山田正紀『幻象機械』B+、羽太雄平『乱の裔 大坂城を救った男』B

【最近読んだ本】 山田正紀『幻象機械』(中央公論社、1986年)B+ 山田正紀がこんなものも書いていたとは、おどろいた。 主人公は脳とコンピュータの研究をしているらしい。疎遠だった父が死に、遺品のなかに石川啄木の未発見小説らしきものを見つけた彼は、…

平岩弓枝『千姫様』B、スティーグ・ラーソン『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上・下)』B+

【最近読んだ本】 平岩弓枝『千姫様』(角川文庫、1992年、単行本1990年)B 千姫の大阪城脱出から始まり、18歳のそのときから、70歳で人生を終えるまでの生涯を描く。 伊東昌輝の解説にあるように、悪女的な伝承の多い千姫を、史実寄りに描いている。一方で…

池波正太郎『まぼろしの城』B-、山田正紀『襲撃のメロディ』B+

【最近読んだ本】 池波正太郎『まぼろしの城』(講談社文庫、1983年、単行本1972年)B- 戦国時代に関東と信濃・越後両国を結ぶ要衝の地・沼田を支配した沼田万鬼斎と、その一族の興亡を描く。 とにかく冒頭から最後までイヤな話が続く。とある娘との結婚を控…

北見崇史『出航』B、鷲宮だいじん『東京×異世界戦争』B

【最近読んだ本】 北見崇史『出航』(角川書店、2019年)B ある日突然家出した母を追って、母が向かった北海道の漁師町を訪れた青年。しかし彼がそこで見たのは、死んだはずの生き物が奇怪な化け物になって徘徊する奇怪な光景だった。そして青年はやがて、死…