DEEP FOREST/幻影の構成

読書記録。週2冊更新。A:とても面白い B:面白い or ふつう C:つまらない D:読むのが有害

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』B+、安生正『生存者ゼロ』B+

【最近読んだ本】 島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』(集英社文庫、1987年、単行本1984年)B+ シャーロック・ホームズはコカイン中毒の妄想患者に過ぎず、医師のワトソンが彼をうまくフォローして事件を解決してやり、すべてホームズの手柄として小説化…

乾緑郎『完全なる首長竜の日』B+、南原幹雄『灼熱の要塞』B+

【最近読んだ本】 乾緑郎『完全なる首長竜の日』(宝島社文庫、2012年、単行本2011年)B+ 植物状態になった患者の意識と対話することができる機械がある世界で、ある少女漫画家が、意識不明の弟の自殺未遂の真相を探ろうとする。しかし現実と区別のつかない…

辻村深月『琥珀の夏』B、宇月原晴明『安徳天皇漂海記』A

【最近読んだ本】 辻村深月『琥珀の夏』(文藝春秋、2021年)B 自分で考えることができる子どもを育てることを標榜し、森の中で共同生活を送る団体・<学び舎>。カルト集団と批判されながらも存続していたその森で、30年以上前の女子児童の白骨死体が発見さ…

樋口有介『林檎の木の道』B+、佐々木譲『武揚伝』B

【最近読んだ本】 樋口有介『林檎の木の道』(創元推理文庫、2007年、単行本1996年)B+ 17歳の夏休み、広田悦至は元カノから渋谷で会いたいという電話を受ける。気の乗らなかった彼はそっけなく断ってしまうが、そのあと彼女が千葉の海で自殺したことを知る…