DEEP FOREST/幻影の構成

読書記録。週2冊更新。A:とても面白い B:面白い or ふつう C:つまらない D:読むのが有害

最近買った本


名和忠雄『暴力団対策法を斬る』(星雲社、1993年)
山口組暴力団「名和組」組長だった名和忠雄による、「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(暴力団対策法、1992年施行)が憲法違反であるとして抗議を表明した本。山城新伍暴力団幹部の長女の結婚式の仲人を務めた話とか、金丸・佐川急便問題の批判とか、当時の混沌とした世相の貴重な資料。


小野寺公二『平泉落日』(三一書房、1968年)
奥州藤原氏の没落を、藤原氏の立場から描いたもの。この類の本は高橋克彦炎立つ』以外では、今東光『蒼き蝦夷の血』、架空戦記的なものとして中津文彦『秀衡の征旗』などがあげられるばかりで数少ないので、その嚆矢として貴重なものなのではないか。


千田夏光『暴力非行』(汐文社同時代叢書、1979年)
従軍慰安婦問題の著書で有名な千田夏光による、不良少年に関するルポ。主に数名の非行少年の個人史を追ったものだが、東京都の暴走族のグループ名や規模のデータなども載ってて面白い。